ご自宅でツボ押し②:熱中症予防
こんにちは。
今日は熱中症を予防するツボを一つ紹介いたします。熱中症を予防・治療するツボは実に多く存在します。ここで紹介するツボは私自身が効果をより感じて、好んで普段使っているツボの一つです。
今年の連日の酷暑で、熱中症で救急搬送された人数は例年より多いような気がします。私の治療院は甲州街道沿いで、大病院が多くある新宿に近いことから、救急車がかなり通ります。今年の夏はサイレンの音が頻繁に鳴るため、実感としてあります。
私は自転車通勤しており、朝自転車を漕いでいる時間帯は既に30℃超えの日が多くなってきました。帽子をかぶり、首に保冷剤入りのガーゼタオルを巻き、長袖、短パン、サンダル(短パンとサンダルは足でビタミンDを生成するためです)の格好ですが、治療院に着くころは頭が少しクラクラして、たまに軽く頭痛を感じる時もあります。そうなったら、すぐに自分に鍼1本をします。首の後ろに鍼をしますので、手足が自由で、鍼をしたまま仕事の前準備ができます。このツボは「大椎」といいます。
大椎は首の後ろで、第7頚椎棘突起下の陥凹部にあります(上図の青く塗られている部分の中央です)。簡単な探し方があります:やや下向きの姿勢で首の後ろの骨を指でなぞると一番高い骨がわかります、この骨が第7頚椎です。その骨の真上に利き手の中指を置きながら、斜め上天井を見ると、凹みます(前方に移動する)。この第7頚椎のすぐ下の凹んでいる場所が大椎です。第1胸椎と間違いやすいですが、胸椎は首の動きで移動しませんので、そこが分別のポイントです。
大椎は督脈の28個のツボのうちの一つで、手足の三陽経絡と交わります。主な効能は:
①余分な体熱を発散、脳の機能を正常に戻す。
②頭痛、目まいを緩和する。
③脳への供血を改善、脳の血流量を増やす。
④風邪など感染症を予防する。
ご自宅で或いは出先で熱中症の初期症状になってしまったら、まず
①冷房をすぐに入れるか、冷房の効いている建物(コンビニ、銀行など)にすぐに入ってください。これが一番大事です。
②冷たい飲み物を飲んで、身体の内側から冷やし下さい。
③ツボ押しを試みてください。上記の大椎を中指か、人差し指で30秒から3分間強く押してください、頭(意識)がしっかりとしてきます。
患者さんのお言葉を借りると、「ここのこと、毎年夏になると、サバイバルになります」、本当にその通りです。でも、私たちの体にはこのようなサバイバルの時に使える、即効性のある救急ツボがあります、自分で簡単に押せますので、ぜひ日常のお供として知って、使ってくださいね。