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どうして鍼灸は効くの?(81)-糖尿病及びその予備軍

2023年12月17日 公開

こんにちは。前回に続き、いよいよ鍼灸の治療効果について考えます。

5、糖尿病及びその予備軍に対する鍼灸の治療効果について

 

まず当院が30年以上の臨床経験から言えば、鍼灸は糖尿病予備軍及び糖尿便の治療と予防に非常に効果のある治療法です。これから数回にわたり、医療機関等の臨床試験結果をもって、その治療効果をみていきます。

 

(1)空腹時血糖値・ヘモグロビンA1c(HbA1c)・血中脂質に対する降下作用

天津市立第四病院中西医科(中医学と西洋医学治療を同時に行う臨床科)は、79人(男性46人、女性33人)のⅡ型糖尿病入院患者に治療薬の服用を3日止めさせてから鍼灸治療を始めました。鍼治療だけ(A)、灸だけ(B)、鍼と灸両方を施す(C)という3組に分け、3組共に1日2回、10日を1つの治療コースとし、3コースを続けてから、治療前後の検査データを比べました。3組全部治療効果が見られ、中で鍼と灸を同時に施すC組(26人)の治療効果が最もよく、有効率は88.5%です。

実験当時、中国医療機関で利用されていた検査単位などは現在日本の健康診断の一般的な基準値と異なるため、具体的な数値を見る時にご注意いただきたく、上昇或いは下降傾向の違いやその割合でみていただければと思います。

空腹時の血糖値(x-±s,mmol/L)については、C組が治療前の11.64±3.48から6.23±2.30までに下がりました。

HbA1c(x-±s,%)については、C組が治療前の16.92±5.21から9.55±3.34に下がりました。

血中脂質についてもC組の治療効果は最もよかったです。総コレステロール(TC)は治療前の5.79±0.95から4.47±0.62に、中性脂肪(TG)は治療前の2.23±0.66から1.37±0.42に、善玉コレステロール(HDL)は治療前の0.92±0.21から1.54±0.51に上昇し、悪玉コレステロール(LDL)は治療前の3.92±0.83から2.57±0.52に下がりました。

同研究グループは鍼灸治療効果のメカニズムを次のように説明しています:

この実験で使われた経穴(ツボ)は背中にある消化器機能を調節するツボと、膵臓機能を改善するツボ(すい兪)です。これらのツボが分布する領域支配する脊髄神経の感覚線維は胸神経の6番から12番(T6~T12)までであり、肝臓・膵臓を含む消化器を支配する自律神経(交感神経)も同じ脊髄節段の側角から出しており、ツボに鍼とお灸の刺激を与えると、その刺激は感覚神経線維により脊髄に入力して、同じ節段にある自律神経は同時に刺激されるため、支配する各内臓機能を調節し治療効果が発現されたのではないかということです。

 

(2)インスリン抵抗性の改善作用

血中インスリン量が正常ですが、血糖値が高いのはインスリン抵抗性があると考えられます。鍼灸治療はインスリン抵抗性を改善する効果あると、近年多数の研究報告が挙げられています。

南京軍区総合病院中西医結合科の研究報告です。

2002年1月~2005年1月の期間で、80名のⅡ型糖尿病外来患者を鍼治療組(40人)と薬物療法組(40人)に分けて、鍼治療組は1日おきに鍼治療を行い、12週間を続けました。薬物療法組はグリベンクラミド(スルホニル尿素SU剤、β細胞からのインスリン放出促進薬)を12週間飲み続けました。その後、両組の治療前後の空腹時血糖値(FBG mmol/L)、空腹時インスリン値(FINS mIU/L)、インスリン感性指数(ISI)、インスリン抵抗指数(HOMA-IR)、空腹時レプチン(FLP μg/L)を比べました。

FBG:鍼組は治療前の10.89±2.69から7.32±1.41に、薬物組は11.52±2.69から7.73±1.64にそれぞれ下がりました。

FINS:鍼組は治療前の34.15±8.09から23.18±4.46までに大きく下がりましたが、薬物組は治療前の31.14±9.62から35.24±6.73に逆に上昇してしまいました。インスリンの分泌は炭水化物などの食べ物の刺激でおきますので、空腹時のインスリン分泌量は少ないはずですが、薬物組のFINS値が高いのは薬の働きだと考え、低血糖を起こす一因となっています。

ISI:鍼組は治療前の-5.87±0.32から-5.10±0.28に上昇し、薬物組も-5.82±0.39から-5.57±0.30に上がりました。両組ともはインスリン感性が改善された結果となり、薬の治療効果はどうやらこの実験において鍼より弱い結果となりました。

HOMA-IR:鍼組は治療前の16.64±6.90から7.65±2.79に大きく下がりました。薬物組は16.19±7.36から12.18±3.89に低下したものの、鍼組のほうがよりよい治療結果を残しました。

FLP:鍼組は治療前の43.45±12.81から28.25±7.93に明らかに下がりましが、薬物組は、治療前は45.51±13.63、治療後は45.24±13.12で、ほとんど変わらなかったように見えます。レプチンは食欲を抑制し代謝を亢進する働きがありますが、肥満の場合、レプチンの血中濃度が高いにもかかわらず、レプチン効果は現れてこないのはレプチン抵抗性があるためです。つまり、肥満の方はインスリン抵抗性だけではなく、同時にレプチン抵抗性もあり、いっそう糖尿病への進行しやすくなります。健康の人は、空腹のときにインスリンとレプチンの分泌量が減り、二者の間は正相関関係がみられます。鍼治療する前に患者さんの空腹時血中レプチンは高かったですが、治療後にはかなり低くなりました。

以上の検証により、鍼治療は空腹時のインスリンとレプチンの異常分泌を抑制し、インスリン抵抗とレプチン抵抗を改善することにより、血糖値を下げる効果があると証明しました。

 

当治療院において、今までのⅡ型糖尿病治療経験からみると、鍼灸の治療効果は確実です。糖尿の問題は全身の問題ですので、膵臓だけを治療しても効果は出ません。まず患者様の「証」(=東洋医学の診断、治療方針を決める一番重要な検査結果)に従い、全身治療を行う必要があります。中には例えば、肝、腎、脾胃、腸の機能改善を含めた全体的な視点で治療する経絡やツボの組み合わせを決めます。また、合併症を予防する配慮も必要です。

 

次回は末梢神経障害の改善作用についてみます。

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