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コロナ後遺症に鍼灸アプローチの可能性:精神症状

2023年01月03日 公開

こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。

昨年夏ごろから、コロナ後遺症と思われる精神症状を訴え、鍼灸治療を求める患者さんが少し増えてきました。患者様の主訴は例えば、

①思考力・判断力の低下
②記憶力の低下
③うつっぽい、気分が落ち込みやすい
④眠れない日が増えてきた
⑤焦燥感が増し、イライラしやくなった

などなど。新型コロナウィルス感染後、精神症状を長く(場合によっては2年以上)患い、なかなか改善しない事例は世界各地で報告され、日本でも「コロナ後遺症」という言葉が生まれ、精神症状は後遺症の代表的なものとなりました。なお、まだ新型コロナウィルスに対する研究が現在進行形で行われている中ということもあり、精神症状を含む後遺症の原因、治療法、予防に関しては最終結論は出ていませんが、今までの研究で以下のような内容が発表・報告されています。

新型コロナウィルス感染後、一部後遺症となった患者さんでは、

①脳全体の容量が減少する、つまり脳萎縮が確認されています。
脳萎縮は個人差あるものの、認知能力全般への影響は否めません。

②海馬傍回及び眼窩前頭皮質への損傷
海馬傍回は海馬の周辺にある灰白質の大脳皮質領域で、出来事の記憶及び記憶の保持には重要な役割を果たしています。一方の眼窩前頭質は思考・創造性を担う脳の最高中枢・前頭前皮質の表面にあり、眼窩(眼球が収められている空洞状の骨)のすぐ上にあります。この二つの領域は新型コロナウィルスによる損傷を受けると、記憶力・判断力・思考力・他人の気持ちを理解する能力などが衰えます。また、眼窩前頭皮質は味覚・嗅覚とも関連しているため、味覚障害及び嗅覚障害とも関係しています。

③脳の嗅覚を司る領域の損傷も認められます。
この部分の損傷は嗅覚障害につながります。

どうしてこうなってしまうのか、これからもっと研究解明されていくでしょうが、今のところ以下の理由が考えられます:

①新型コロナウィルスは直接神経幹細胞を死滅させてしまいます。よく認識されているように、このウィルスは血管、腎臓、肝臓、腸、心臓などの多臓器障害を起こしますが、脳に対しても危害を及ぼします。神経幹細胞は、自己複製能力を持ち、脳と脊髄の中枢神経系に分化できる細胞です。神経幹細胞の損傷はあらゆる神経・精神症状を引き起こす可能性があります。

②脳血管内皮細胞の損傷、血栓形成。脳への血液供給、つまり栄養及び酸素提供が影響され、脳疾患のリスクも上昇します。

③脳細胞ミトコンドリアの構造破壊や機能への影響。ミトコンドリアは全身の細胞に存在し、生きるためのエネルギーを産生するところです。脳細胞のみならず、ほかの組織や器官の細胞ミトコンドリアも損傷を受けるため、全身の疲労感がコロナ後遺症として最も多い症状の一つになります。

④コロナウィルスのスパイクタンパクは自己免疫異常の引き金になり、自分自身の神経細胞の髄鞘(軸索の膜)を攻撃してしまいます。

⑤神経細胞の慢性炎症を引き起こします。特にインターロイキン6の増加が確認され、これにより精神症状の発症・増悪につながります。

⑥神経系の自己修復機序、解毒機能を抑制してしまいます。本来、中枢神経系でも自己修復能力を持っていることを最近の研究で分かっているのですが、コロナウィルスはこの修復システムを邪魔し、抑制してしまうことが確認されています。

 

一方の鍼灸医学では、細菌・ウィルスの種類、各器官を個々に見るより、人体全体の内部環境・生命エネルギーレベルでまず診て診断し、つまり東洋医学の「証」を決めるということで、治療方針を決めます。西洋医学のように、特効薬による個別のウィルスを殺傷することを直接な目的とせず、代わりに、ウィルスが侵入できないカラダ作りという根本治療、或いは侵入したウィルスを、自身の正常な細胞を害することなく、早く排除する自然治癒力を高め・維持することを目的にしています。考え方は違いますが、どちらかを排除するのではなく、治療目的・治療のステージにより、どちらかを選んだり、場合によっては両方を組み合わせたりすることも良い選択になります。コロナ後遺症は感染後、コロナウィルスが長期に渡り体内に残留する長期感染が原因なら、副作用なく、免疫・神経・内分泌のシステム機能を総合的に底上げすることで、ウィルスの解毒を早め、症状をクリアしていく鍼灸治療にはとても期待できます。

またの機会に最近の症例報告をさせていただき、鍼灸によるコロナ後遺症の精神症状や身体症状の治療をお話します。今のところ、大半の患者さんは一回、二回の治療を受ければ、精神症状の改善が見られるか、症状そのものを感じなくなります。先ほどお話した「証」を決めることは、個々のコロナ後遺症の原因を解釈するプロセスで、「証」を正しくわかれば、治療法は自然と決まってきます。つまり、ウィルスの種類、名前にこだわることなく、或いはウィルスではなく、細菌による感染でも同じで、「証」が同じでしたら、同様な治療法を正しく施術できれば、同様な治療効果が得られます。また、同じコロナ後遺症でも、人により違う「証」となれば、違う方針・治療法が用いられます。うちの鍼灸治療は基本的に根本治療と対症療法を同時に行います。

鍼灸における「証」は、未来の新種ウィルス或い既存ウィルスの変種などの病原菌に、その都度一々怯えることなく、治療を開始できる理論根拠を提供してくれています。もちろん、コロナ後遺症に対する鍼灸治療はまだ始まったばかりで、鍼灸の適応はこれから症例を増やしていく必要があります。一人の鍼灸師が臨床で経験できる症例数は限りがあるため、日本に限らず諸外国の臨床症例が公表・集積できたら、患者さんにとってのメリットがきっと一番大きいと思います。

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