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どうして鍼灸は効くの(36)?

2020年02月10日 公開

シリーズ24回目から鍼灸の鎮痛作用、そして、28回目から血流促進効果についてそれぞれ見てきました。今回からは鍼灸による神経反射調節作用について考えます。

 

三 鍼灸の神経反射調節作用

 

1、脊髄反射

 

体表や内臓に種々な受容器が存在します。適切な刺激によって受容器が興奮し、この興奮は中枢神経を経由し意識と関係なく、筋や分泌腺などの効果器の反応を起こすことは反射といいます。受容器、求心路、反射中枢、遠心路、効果器から反射における反射弓を形成します。反射中枢が脊髄にあるのは脊髄反射です。脊髄反射には、身体の運動に関与する体性反射と内臓の自律神経機能に関与する内臓反射に分かれます。鍼灸のカラダに加える刺激によって起きる様々な生理反射は脊髄反射であることが多いです。

 

(1)体性反射

皮膚や粘膜、筋、腱、関節からの感覚を体性感覚です。これらの場所に加えられた種々な刺激によって発生するさまざまな反射を体性反射といいます。体性反射によって筋などの運動器官の機能が調節される場合は体性―運動反射とも言われます。

骨格筋を支配する神経細胞はα運動ニューロンで、脊髄前角に存在します(もちろん骨格筋を支配する脳神経核にも同様なニューロンがあります)。α運動ニューロンは大きな細胞体をもち、伝導速度の速い、長くて太い樹状突起(軸索)があります。軸索の終末が支配する骨格筋とシナプス結合し、刺激を受けると筋が収縮します。

刺激を伝導する求心線維のニューロンは脊髄後角にあり、求心ニューロンと運動ニューロンの間ある介在ニューロンは脊髄反射において重要な役割をしています。介在ニューロンの中に、レンショウ細胞と呼ばれるα運動ニューロンを抑制する作用のある抑制細胞も存在します。

 

■筋弛緩作用

鍼灸臨床でよく患者様に喜ばれているのは「こり症」の治療です。首こり・肩こりや背中のこりに対して即効性があるのは周知の通りです。また、筋弛緩剤のように全身の筋に作用するのではなく、こっている箇所の筋だけをほぐして血流を良くし、不快症状はたちまち解消します。その作用機序は実に単純です。

筋の主な働きは骨を動かすことで、その筋と骨をつなぐのは腱です。腱にある固有受容器は腱器官で、Ⅰb群神経線維(ゴルジ腱終末)からなり、筋張力のフィードバック系のトランスデューサーとして働きます。筋の収縮が強くなると腱器官が刺激されて、発生するインパルスがⅠb群によって脊髄後角に入り、後角でレンショウ細胞という介在ニューロンとシナプス結合して、α運動神経の興奮が抑制を抑制します。この抑制性伝導は同名筋に伝わり、筋の収縮が抑制され弛緩状態になります。この抑制を自原性抑制と呼ばれます。カラダ本来が持っている自己防衛機能として、過度の筋収縮による筋線維断裂を防ぐ防御反射です。

こり症を治すには、こっている筋に直接ハリを刺すわけではなく、その筋につながっている腱あたりにあるツボに刺鍼する。適度な手技によってゴルジ腱終末が興奮し、Ⅰb群神経線維を介して自原性抑制反射を起こして筋弛緩が得られるわけです。それに、筋の上に温灸をし血流をよくすれば、こり症がただちに解決されます。

 

■筋緊張作用

筋にある固有受容器は筋紡錘です。筋紡錘は複雑な受容器で、結合組織で作ったカプセルのような形で囲まれた細い筋線維(錘内筋)に存在します。運動に使う普通の筋線維は錘外筋といい、筋紡錘と平行に並びます。筋紡錘の求心性神経線維はⅠa群線維で、筋線維の収縮を支配する神経線維はα運動線維です。

脊髄反射の中でよく知られているのは伸張反射です。筋を伸張させると、その筋が反射的に収縮し、逆にその筋の拮抗筋の弛緩を起こします。伸張反射の受容器は筋紡錘であり、有名なのは臨床検査でよく使われる膝蓋腱反射です。大腿四頭筋の腱を検査用ハンマーで軽く打つと、筋が一瞬伸ばされるため、反射的に収縮が起こり下腿が跳ね上がり、一過性の伸張反射が発生します。筋紡錘が興奮すると発射するインパルスはⅠa群求心性線維によって脊髄後根に入って、前角にあるα運動ニューロンとシナプス結合して同名筋の収縮を起こします。

臨床の刺鍼時に、筋がぴくっと収縮することがあります。この現象は漢方医学で「得気」の中の一つの反応と見られることがあり、つまり鍼がツボに入って気を得られたということです。得気をすればもっと良い治療効果が得られるというのは数千年來の治療経験です。西洋医学の伸張反射で説明してみれば、鍼がちょうど筋紡錘の近くに来て、筋紡錘の線維が伸ばされ同名筋の収縮が得られたということになるでしょう。緊張している筋をほぐすのは鍼灸臨床でよく行っていますが、実際に筋を緊張させる治療もよく施されています。たとえば、脳梗塞後遺症、末梢性顔面神経麻痺、ギラン・バレー症候群、多発性筋炎などの神経原性および筋原性筋疾患の場合、筋萎縮予防や筋力増強の目的で鍼灸臨床において日常的に施術しています。そして、筋力増強の目的でスポーツ鍼灸にも利用されています。

 

次回はもう一つの脊髄反射である内臓反射を見ます。

 

DSC_9307 梅が咲き始めました!

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20200123153235_IMG_5977_2 これは梅ではなくて、なんの果実でしょうか?!可愛いです。

 

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