七月の養生法
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
七月には、二十四節気の「小暑」と「大暑」があります。小暑からは本格的な暑さが始まり、蝉の初鳴き声を聞くのは毎年の楽しみです。梅雨はそろそろ終わり、大暑あたりから熱帯夜も予想され、十分な栄養と睡眠をとることを心がけましょう。
7月 2日(火):半夏生(小暑まで田植えを終える目安)
7月 7日(日):小暑、七夕の節句
7月15日(月):お盆、海の日
7月20日(土):夏の土用入
7月23日(火):大暑
七月は人体の「陽の気」を守る必要があります。月の後半に熱帯夜になるかもしれませんが、なるべく十分な睡眠を取りましょう。熱中症の半分は室内で起こりますので、扇風機、サーキュレーターとクーラーを適度に利用し、スポーツドリンク、塩入りキャンディーなどを意識的に摂取するといいですね。コーヒーや緑茶などは体内の水分の排出を促してしまいますので、お水の代わりにはなりません。普通のお水も必ず飲むようにしましょう。水だけでどうしても味気がなく飲みたくないなら、お茶を水で薄めて飲んでみてはいかがですか。
私が生まれ育った中国の東北地方では、夏になると週に4、5回は食べる「地三鮮」という家庭料理があります。これは東北でよく摂れるジャガイモ、茄子、ピーマンを使った美味しくて栄養のバランスが取れた野菜の煮込み料理です。「煮込む」と言っても、短時間で終わりますので、共働きの家庭や忙しい朝の食卓にも出来たてが出るぐらい、手軽料理です。今日は、この「地三鮮」を作りますが、ジャガイモの変わりに、「コンニャク」を使います。
「コンニャク」は和食のイメージが強いですが、実は食養生の観点から、コンニャクは「化痰活血」、「去湿滋陰」できる非常に貴重な食材です。カロリーが低いことから、脂質異常、高血圧、高血糖の方にもお薦めできます。先月のブログでもお話したように、梅雨から夏に渡り、湿邪の影響で体内でも湿が溜まり、脾胃の不調を引起します。コンニャクは体内の余分な湿を取り除きながら、体の熱っぽさも一緒に取れる珍しい食材で、脾胃の健康を保ち、むくみ、便秘にも効果が期待でます。でも、作り方を見てみましょう。
コンニャクの「地三鮮」
材 料:コンニャク、茄子、ピーマン、鶏肉、にんにく、生姜、ねぎ、サラダ油、塩、山椒の粉、お酒、お砂糖、醤油、お酢、水、片栗粉、胡麻油、
作り方:
①鶏肉はそぎ切りにし、塩、お酒、ほんの少しの水、片栗粉を入れ、軽く揉みます。豚肉を食べたい方はもちろん、豚肉でOKです。
②にんにく、生姜、ねぎはみじん切りにし、合わせ調味料を作ります。お椀にみじん切りした材料を入れ、塩、山椒の粉、お砂糖、醤油、お酢、水、片栗粉、胡麻油を入れ、よく混ぜます。
③茄子は食べやすい大きさに切り、フライパンに薄くサラダ油を入れ、茄子を皮から焼きます。少量の油しか使っていませんので、途中少しお水を入れ、蒸し焼きにすれば、焦げることはありません。
④③で炒めた茄子は一旦お皿に取り出します。コンニャクは味が染みやすくするため、切り込みを入れます。ピーマンは食べやすい大きさに切ります。
⑤フライパンを軽く拭いて、少し油を足し、鶏肉、コンニャクの順でいためます。コンニャクを炒めるときに、軽くお塩を振ってください。
⑥ピーマン、③のなすを入れ、更に炒めます。
⑦全体に火が通ったら、②の合わせ調味料を少しずつ回し入れます。
⑧調味料が材料に程よく絡んだら、出来上がりです!
豚肉でもいいですよ。
鶏肉はそぎ切りにし、塩、お酒、お水、片栗粉を入れ、軽くもみます。
合わせ調味料:にんにく、生姜、ねぎのみじん切り、塩、お砂糖、醤油、お酢、水、片栗粉、胡麻油
味の決め手です。
なすは油を吸いますので、少量の油で柔らかくなすを揚げるため、炒める途中少量の水を入れ、鍋に蓋をし、蒸し焼きにします。
こんな状態に。一旦鍋から取り出し、待機。
こんにゃくは味が入りやすいよう、包丁で事前に切り込みを入れます。
ピーマンは芯も種も一緒に食べますので捨てません。
最後にたれを回し入れれば出来上がりです!
ご飯が進みます。