症例紹介:バセドウ病(4回の治療で正常値に戻った)
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
先日友人と話の中で「バセドウ病」の話が出てきて、「鍼はこの病気の治療をとても得意としているよ」って言ったら、とても驚かれました。ここで改めて、鍼治療の効果と認識度は実にまだ一般的に浸透できていないことに気づかされました。肩こりや腰痛以外の病気にも効く、若さや健康長寿を保つためにも鍼がいいということを地道に少しずつ発信していかないとだめだと思いました。
今まで「症例紹介」やこの「鍼灸師ブログ」でバセドウ病の治療症例を報告させていただいておりますが、最近また一つ病院での検査データをご提供いただけました症例がありますので、ここで報告させていただきます(検査データのご提供をお願いしていなかった時期が長かったですので、過去のほかの症例はここで公表しないことにさせていただきます)。
Aさんは20代のとても可愛い女性です。2018年9月に急に体調を崩し、頻脈、手の震え、発熱、疲れやすいなどの症状で病院で検査を受けたら、バセドウ病だと診断されました。すぐにプロパジールという治療薬が処方され、2週間後再度検査したら、FT3が11までに下がり、処方薬の効果が確認されました。しかし、薬の副作用だと思われる肝機能異常と貧血を示すデータとなり、しかも服薬は当分長い期間が必要ですので、病院での治療と同時に鍼灸治療を受けたいとのことで2018年10月に当院にいらっしゃいました。
鍼灸治療は全部で5回行いました。5回目の治療にいらっしゃった時に、病院での検査データが全て正常範囲内に収まり、薬の減量も始まったとおっしゃいました。以下はご提供いただいた検査データの記録です(Aさんはいつも午前中病院で検査と診察をして、午後にうちの治療院にいらっしゃいますので、検査日とと治療に日付は同じです):
治療日 FT3 FT4 AST ALT RBC Hb Ht
2018/10/13 11.2 3.69 36 54 371 11.5 34.5
2018/10/27 2.16 31 40 404 12.1 36.3
2018/11/10 5.2 1.54 25 21 466 13.9 41.1
2018/11/24 3.2 0.75 26 22
2018/12/26 検査データは正常範囲内に収まったそうです。
12月にご事情により一ヶ月ぶりに上京し病院で検査したそうですが、Aさんによると結果は正常範囲に収まったため、お薬の減量指示が早くも出たそうです。
上記各検査データの正常範囲は以下の通りです、なお空白欄は病院からデータを出していない箇所です。
甲状腺ホルモンの数値:
FT3: 2.2-4.3
FT4: 0.8-1.6
肝機能を示す数値:
AST: 13-30 U/L
ALT: 7-23 U/L
貧血を示す数値:
RBC: 386-492 万/μL
Hb: 11.6-14.8 g/dL
Ht: 35.1-44.4 %
このように、Aさんは治療を開始してから二ヶ月足らずにいい結果を得ることができました。この症例はバセドウ病の治療薬が効いている症例で、薬の副作用で有効な治療薬を服用できない症例は以前のブログや「症例報告」でご確認いただけます。
最近癒された写真です!