三月の養生法
渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
三月には二十四節気の「啓蟄」と「春分」があります。「啓蟄」は春雷が鳴り始め、虫たちが驚く様子を表しています。あともう少しで冬眠中の動物たちが目を覚まします。うちはベランダーで亀、メダカ、クチボソを飼っているのですが、そろそろ今月で少しずつ目が覚めてくると思います。多少こっちが忙しくなりますが、冬眠からの目覚めもとても楽しみです。「春分」は春という季節は既に半分まで来ているということですが、まだ気温の低い日もありますので、二月同様、保温と保湿には気をつけましょう。花粉症、アレルギー性咳喘息などのアレルギー疾患の方は特に食事、睡眠、ストレス解消に気を配り、予防できるようにしましょう。
3月 6日(水):啓蟄
3月21日(木):春分
また、
3月 3日(日):桃の節句(ひな祭り)
3月14日(木):世界腎臓デー
3月18日(月):春の彼岸入(ぼた餅)
東洋医学では、春は「五臓」の「肝」に対応しているため、「肝」の養生を粗末にしてしまうと、「肝」を傷めるだけでなく、もう一つ五臓の「脾」も同時に傷めてしまいます。なぜなら、「肝克脾」、「肝脾不和」、つまり「肝」の不調は「脾」の不調を引き起こしてしまうという考え方をしているためです。
「2月の養生法」では、「肝」の「疏泄」作用に問題が出ると、イライラ、不眠などの自律神経症状、抑うつ状態、胃腸の不調が生じてしまうと、書かせていただきましたが、その理由はこの「肝脾不和」からきております。
東洋医学最古の医学書「皇帝内経」は春について、こういう記述があります:春三月、此謂発陳。春の三ヶ月は、万物が古いものを推し開いて、新しいものを出す季節です。この時期に発芽する春芽を食するのは、体の陽気の生発を助け、「肝」の機能を養います。よくスーパーで見かけるのは緑豆もやしと大豆もやしがありますが、今月は緑豆もやしを入れたタラのスープを作ります。忙しい平日の夜はこのスープとご飯があれば晩御飯はそれで済むぐらいご飯が進みます^-^。
タラともやしのXOジャンスープ
材 料:タラ、緑豆もやし、えのき茸、韮、生姜、にんにく、タイム(あれば)、XOジャン、食べるラー油、胡麻油
作り方:
①タラを適当な大きさに切り、両面に塩&胡椒&片栗粉を振り、10分ほど置きます。
②フライパンに胡麻油を引き、①を丁寧に両面焼きします。なるべく触らないようにして、柔らかいタラが崩れないようにしてください。
③②のタラを一旦お皿に取り出し、フライパンをさっと拭き、少し胡麻油を足してから、切っておいた生姜、にんにくを炒めます。香りが出たら、XOジャン、食べるラー油を入れて一緒に炒めます。
④③に韮を除く野菜を入れ、さっと炒めてます。
⑤④にお湯を入れ、5分ほど煮ます。
⑥②のタラを静かに落とし、更に5分ほど煮ます。
⑦スープの色が少し白くなってきたら、味見して、塩コショウで味を調整します。
⑧最後に韮を入れて、すぐに火を止めます。これで出来上がりです。
メ モ:
①XOジャンは香港で開発された調味料で、干し海老、干しホタテなどの乾物を原材料にしております。私が中国一番北のハルビン市で育ったため、89年日本に来てから初めてこの調味料のことを知りました(今はハルビン市のスーパーでもう買えない調味料がないぐらい、流通が発達してきました)。タラは味が若干淡白ですので、XOジャンをスープに入れることにより、魚介系スープ特有の香ばしさが全体に広がります。
②タラを最初に焼いたのですが、面倒だと思う方はこれを省いてください。変わりに、上記⑥の段階で、しゃぶしゃぶのように切った生のタラをスープに入れてください。
食べるラー油は辛くないものを選びました。花粉症の方はこの時期辛過ぎるものを食べてしまうと、症状がひどくなりますので、ご注意ください。
たまたま家にタイムがあったので、使いましたが、なくても全然大丈夫です。
味は足りないと感じる方はXOジャンを足してください。私も後から大分足しました。
えのき茸は昼間1時間ぐらい天日干ししたほうが味が美味しくなり、ビタミンDも若干増えます。
途中からタイムを取り出しました。
タラは大変崩れやすいですので、調理途中ほとんど触らないほうがいいです。
XOジャンの風味を生かせたスープです。熱いうちに白ご飯とご一緒に!