九月の養生法
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
先月の下旬は数日間熱帯夜の状態が解消され、皆様も少し楽になられたでしょうか。
九月には、24節気の「白露」と「秋分」があります。2018年の「白露」は9月8日、「秋分」は9月23日です。また、
9日(日):菊の節句(菊の薬酒)
20日(木):秋の彼岸入(おはぎはいかがですか?)
24日(月):十五夜(中秋の名月)
25日(火):満月
九月後半から「陽」の代表である夏は影を潜め、秋の気配が少しずつ強くなってきます。とは言え、残暑と湿気が強ければ、胃腸の調子がイマイチという日もあるでしょう。冷房がまだ効いているため、喉、鼻、皮膚の乾燥や便秘にも気をつけましょう。
気持ちの部分では、思い悩むことがあってもなるべく気分転換を図り、ストレスが溜まらないようにしていただきたいです。東洋医学では、この時期の深刻な悩み事や悲しい気持ちは「肺」へのダメージをもたらすと考えております。ですので、立秋以降特に九月からは「肺」の健康を保つことが大事になってきます。西洋医学の「肺」は呼吸器官で、空気(ガス)交換という生命維持に重要な役割を果たしておりますが、東洋医学の「肺」は西洋医学の「肺」の働き以外に、体内の水分を給水ポンプのように、全身に散布するという重責も担っております。「肺」がうまく機能しないと、呼吸問題以外に、全身が乾燥してしまい、上記の様々症状が出てきてしまいます。一方で、「肺」はまた乾燥にとても弱いですので、一つの養生法としては、朝起きたらまず体温程度のぬるま湯をいっぱいか、コップ半分ぐらいを飲んでいただくことです。秋は水分を一日300-500ml程度多めに飲んだほうがいいと思います。
食べ物の面では、「肺」の健康を考え、白い食材を時々取り入れたらいかがでしょうか。今日は小腹が空いたとき、或いは朝ごはんにもおすすめのお粥を作ります。
燕麦と梨のお粥(蜂蜜入)
材 料:燕麦、梨、蜂蜜
作り方:
①鍋にお水と小さく切った梨を入れ、火にかけます。梨は皮と種付きで、よく洗っておいてください。
②20分程度梨を煮たら、燕麦を加え2-3分煮ます。
③火を消し、鍋のふたをしたまま1分ぐらい待ちます。
④お椀に入れ、お粥の温度が少し下がり食べる直前に、蜂蜜をかけます。
効 用:燕麦、梨、蜂蜜は全て身体を潤すための食材で、「肺」の働きを助けます。また個々の食材は蛋白質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富で、消化されやすく、夏ばてで疲れた身体には優しいメニューです。
燕麦は市販のオートミールで、なるべく有機のものを使いましょう。
蜂蜜は高熱に弱いですので、最後に入れましょう。