八月の養生法
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
先日上海にいる友達から一枚の写真がありまして、同じマンションに住むあるおばさんが飼っているインコは羽を広げて街角で水を飲んでいるところですが、赤い鼻先から羽の一本一本まで汗をびっしょりかいています。その日の上海は40℃を越えたそうです。先月東京も40℃を越えた地域がありました。猛暑続きで、人間だけでなく、蝉もカラスも元気はありません(昼間の蚊も元気ないのは嬉しい話ですが)。
さて、今年の八月も猛暑になりそうです。しかし、暦の上では秋を迎え、二十四節気の「立秋」と「処暑」があります。
8月 7日(火):立秋
8月17日(金):旧七夕
8月13日(月):ベルセウス座流星群
8月23日(木):処暑
8月25日(土):旧盆
立秋を過ぎると、理論上朝晩は若干涼しくなりますが、この猛暑ではもはや関係ないでしょうね。処暑を過ぎてしばらくすれば暑さは一段落し、本格的な秋が訪れることを意味しますが、実際まだまだ酷暑が続きます。
東洋医学では、八月を「耗気傷陰」の季節と言います。長引く猛烈な暑さにより、気血両虚になりやすく、身体的にも精神的にも疲れやすいのです。消化機能が低下すれば、免疫力も下がります。そして実に消化機能と緊密な関係にある睡眠の質が下がりがちです。中国のことわざで「心静自然涼」という言葉があります。意識的に一日の中に何回か深呼吸をし、気持ちを安定させれば、自然と涼しく感じてくるでしょう。引き続き、熱中症と食中毒にも気をつけましょう!
夏になれば冬瓜を食べたくなります。今月はとても美味しくて栄養たっぷりの冬瓜スープを作ります。
冬瓜と海老と豆腐のスープ
材 料:冬瓜、海老、豆腐、干し海老、生姜、ゴマ油
作り方:
①干し海老を少量のお湯で戻し(30分から一時間)、戻し汁を後で使いますので、捨てずに取っときます。生姜を細切りにします。
②冬瓜と豆腐を食べやすい大きさに切ります。
③中華鍋に少量のゴマ油を入れ、塩と山椒の粉を一つまみ入れてから、生姜と①の干し海老を入れ、少し炒めます。
④更に冬瓜と海老を入れ、少々炒めてからお湯を回し入れ、15分ほど沸かします。
⑤更に豆腐を入れ、味見して塩味を整えます。これで出来上がります。
効 用:冬瓜は夏野菜で、ほてている身体を冷やし、利尿作用や膀胱炎、腎炎に効果があると言われています。豆腐と海老は高たんぱく質で、脂肪が少ないですので、有効的な栄養補給食材です。特に食欲のない時に、山椒の粉やゴマ油を入れれば食欲促進になります。
食べるときに青ねぎを少し散らします。味は抜群ですので、ぜひ試してみてください。