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どうして鍼灸は効くの(28)?

2019年10月20日 公開

シリーズの24回目から鍼灸の鎮痛作用について述べてきましたが、今回からは鍼灸の血流促進作用について考えていきます。人間が病気にかかるのも、老衰していくのも全て血流が悪いからだと、主張する先生方もいるようですが、では鍼灸と血流促進にはどんな関係があるのでしょうか。

 

二、鍼灸の血流促進作用

 

治療院ではよく患者さんに「先生、こんな病気になるのは血流が悪いからでしょう?」と聞かれます。血行が悪ければ病気になりやすいというのはほぼ常識になっていますが、ここで簡単に血流の仕組みと役割、そして鍼灸が血流に対してどんな影響を与えるのかについて皆様と一緒に見ていきたいと思います。

 

1、血液はどんな形で流れているのか

 

血液は血管の中で流れ、その流れの原動力は心臓のポンプ作用です。心臓は右心系と左心系に二分され、それぞれ心房と心室からなっています。血液を心臓から身体のすみずみまでに送るすべての血管を動脈といい、血液を身体末端から心臓に戻す血管を静脈といいます。血液循環はまた肺循環(小循環)と体循環(大循環)に分けられます。

肺循環は右心室から始まり、体循環から戻ってきた酸素に乏しい血液(静脈血)を肺動脈に送り出すので肺まで達到達します。肺で肺動脈が毛細血管に分岐し、肺胞から酸素をもらって二酸化炭素を肺胞に放出して、酸素が満ちた動脈血になり、肺静脈を経由して左心房に流れ込みます。これで肺循環が完成される。

体循環は左心室から始まる。酸素に富む動脈血は左心房から左心室に入り、心臓の収縮で大動脈に送り出し、全身の組織と器官に流れていきます。大動脈から、小動脈、細動脈、毛細血管に分岐し、血液が毛細血管を通っている間に、酸素と栄養素を細胞に供給し、二酸化炭素と代謝後の老廃物質を取り込んだ後、小静脈、静脈、大静脈に合流して右心房に戻ります。右心房の血液が右心室に入った後再度肺循環が始まります。体循環において一つ特殊な循環もはあります-門脈循環です。胃腸・すい臓・脾臓・胆のうからの静脈血は直接大静脈に入らず、門脈という血管を経由して肝臓に入ります。肝臓で胃腸から吸収する栄養素の加工・貯蔵、ホルモンの分解、薬物・毒物の不活化と排泄などが行ってから、体の新陳代謝に必要な栄養素の富む血液になり、大静脈に注入して肺循環に入ります。

ここで肺循環と体循環を分けて説明しましたが、二つの循環系はもちろん同時進行です。

 

2、どんなことが血流に影響を与えるか

 

(1)心筋の収縮力

心筋の収縮力は次の素因に影響されています。

 

①心筋細胞内のCa²⁺濃度

心室から血液を肺動脈(肺循環)と大動脈(体循環)に送り出すのは心筋の収縮によるものです。心筋の収縮力が強ければ肺循環と体循環に駆出する血液の量も多いですが、何かの原因で心筋収縮力が弱くなると心室拍出量が少なくなり、全身循環血容量が減少し、病的な状態に陥ります。

心筋細胞が収縮したり弛緩したりするとき、電気活動が発生しています。言い換えれば、心筋細胞膜の活動電位により心臓の収縮・拡張が行われています。活動電位を起こすのはNa⁺、K⁺、Ca²⁺の細胞内外の移動によるものです。K⁺が主に心筋細胞内に存在し、Na⁺とCa²⁺は細胞外に存在します。心臓が正常に機能するのはこの三種類イオン濃度のバランスに依存しています。静止状態時の心筋膜電位が細胞膜内外のK⁺の平衡電位に依存しますが、心筋収縮を起こす活動電位がNa⁺とCa²⁺の細胞膜内に流入して産生するNa電流とCa電流によるものです。

心臓には自発的かつ律動的に活動電位を起こし、その興奮を心臓全体に伝達する特殊な心筋線維を備えています。またこの一連の動きを刺激伝導系といいます。刺激伝導系で最初の歩調とり役をするのは、上大静脈の開口部近くにある洞房結節である。洞房結節細胞の活動電位は主にCa電流によって発生します。Ca²⁺が細胞外液から細胞内に流入すると同時に、細胞内にある筋小胞体からCa²⁺が放出され、細胞内のCa²⁺濃度の増加によって筋線維が収縮します。そのため、細胞内のCa²⁺濃度が心筋収縮力を決めます。

 

②神経性因子と体液性因子

○神経性因子というのは自律神経のことを指します。自律神経には交感神経と副交感神経があり、心臓の交感神経は心房・洞房結節・房室結節に豊富に分布しています。交感神経が興奮すると、心臓の機械的収縮力が強まり、心室内血液の充満を促進し一回の収縮で大量の血液を力強く大動脈を介して全身に送り出せます。そのメカニズムの一つは、交感神経の興奮により副腎髄質からノルアドレナリン*9の分泌が著しく増加し、心室は必要に応じて拡張してより大量の血液が心室に戻ることができ、同時にCa²⁺の心筋細胞内への流入を促進して心筋収縮力を亢進させます。もう一つは、心臓の交感神経末梢から放出する神経伝達物質のノルアドレナリンは心筋細胞膜のβ-アドレナリン作動性受容体に結合し、細胞内の情報伝達物質としてのサイクリックAMP(cAMP)を活性化することで、細胞膜のCa²⁺チャネルをリン酸化させCa²⁺の取り込みスピードと量が亢進します。そのため、心筋収縮力が増強し、収縮と弛緩の速度を速めることができます。

反対に、副交感神経が優位になると、心臓に分布されている副交感神経(第Ⅹ脳神経の迷走神経)から遊離される神経伝達物質のアセチルコリンが近傍の交感神経末梢からのノルアドレナリン放出を抑制します。また、アセチルコリンが細胞内のcAMPの上昇を抑制するので、Ca²⁺の細胞内への取り込みが悪くなります。結果として、刺激伝導系が抑制され、房室間の伝導速度が減慢、心拍数減少、心筋収縮力が減弱などとなります。交感神経と迷走神経の拮抗的な相互作用により、心臓は必要に応じて働いています。

 

○体液因子というのは主にホルモンを指しています。心筋収縮力の増強と心拍数の増加などの効果を起こすのは、副腎髄質からのノルアドレナリン、甲状腺からのサイロキシン・トリヨードサイロニン、膵臓からのインスリンなどがあります。ほかに、血液に存在する酸素分圧(Pao₂)と二酸化炭素の分圧(Paco₂)により、心筋の収縮力も変化します。低酸素や高二酸化炭素(酸欠状態)の場合、心筋収縮力が増強し、心拍数が増加します。

 

次回は引き続き血流に影響を与える血管の太さと血液性状を述べます。

 

*9 ノルアドレナリン:脳神経細胞(脳幹の青斑核など)や交感神経節後線維末端から放出し、神経伝達物質として働きます。一方、副腎皮質もホルモンとしてノルアドレナリンを生成し、交感神経の刺激で分泌を増やします。

 

20191003132451_IMG_3392  紅葉が綺麗になってきました!

20191003071734_IMG_3143 (1) この写真を撮ってきた親友がすぐ近くの白駒荘に泊まったらしく、白駒荘は自家菜園で栽培した野菜もご自慢だそうです。

20191002110250_IMG_2913_2 (1)

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