八月の養生法
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
去年の八月は猛暑でしたが、今年はでうしょうか。近頃、猛暑だけでなく、大雨や台風、雹などの被害も多くなってきて、自然破壊の深刻化を訴えているかのようです。被害を受けるのは人間だけでなく、動物や植物も同じです。人類は団結してこの問題に真剣に取り掛からないと、地球上で住める場所はますます限られていくでしょう。
さて、暦の上では八月は秋を迎え、二十四節気の「立秋」と「処暑」があります。
8月 7日(水):旧七夕
8月 8日(木):立秋
8月15日(木):旧盆
8月23日(金):処暑
立秋を過ぎると、理論上朝晩は若干涼しくなりますが、今の時代そんなことはもう望めません(汗)。処暑を過ぎてしばらくすれば暑さは一段落し、本格的な秋が訪れることを意味しますが、実際厳しい残暑が待ち受けています。
東洋医学では、八月を「耗気傷陰」の季節と言います。長引く猛烈な暑さにより、気血両虚になりやすく、身体的にも精神的にも疲れやすいです。消化機能が低下すれば、免疫力も下がります。そして実に消化機能と緊密な関係にある睡眠の質も下がりがちです。中国のことわざで「心静自然涼」という言葉があり、心が静まれば自然に涼しく感じるようになるという意味です。意識的に一日の中に何回か深呼吸をし、気持ちを安定させましょう。深呼吸と同時に腹式呼吸も行えば、お腹にある臓器、特に胃と腸をマッサージし、横隔膜も動かせて呼吸機能の向上、心機能の改善につながります。また引き続き、熱中症と食中毒にも気をつけましょう!
今月の養生食は苦瓜を使います。苦瓜は夏の代表格の野菜で、ビタミンCが豊富で、しかも苦瓜のビタミン類は加熱に強く、免疫力を向上させます。また、その苦味は東洋医学の考えで、五臓六腑の「心」を養います。「心」の健康に気を配り、穏やかに、そして爽やかにこの八月を乗り越えたいですね。
苦瓜と海老の炒め物
材 料:苦瓜、赤肉メロン、海老、ねぎ、にんにく、生姜、卵白一個分、サラダ油、醤油、オイスタソース、胡麻油
作り方:
①海老の下処理:背ワタを取った海老に、お酒、卵白、塩少々、片栗粉をかけ、混ぜます。
②沸騰したお湯に①を静かに入れます。混ぜないで、海老が浮いてくるのを待ちます。
③香味野菜のねぎ、にんにく、生姜をそれぞれみじん切りにします。苦瓜は縦半分に切り、真ん中の白いワタをスプーンで取り除き、食べやすい大きさに切ります。メロンも同様です。
④フライパンにサラダ油をひき、まず香味野菜のみじん切りを炒めます。香りが出てきたら、③の苦瓜を入れ、手早く炒めます。
⑤④に茹でた海老とメロンを同時に入れ、醤油、オイスタソースをかけ、サッと炒めたらもう火を止めてください。これで出来上がりです。
赤肉メロンはなければ、青肉でもいいです。苦瓜の苦味に少し甘みを加えたいです。
海老の下処理はしっかりしたほうがいいですが、時間のない時は飛ばしてもいいです。
かき混ぜしないで、自然に浮き上がってくるのを待っていてください。
時間をかけず、手早く炒めます。ここで調味もしますが、さっさっと入れておしまいという感覚で。
調味する時に、余分に生姜の甘酢漬けの漬け汁を入れました(もしご家庭にあれば)。新生姜の甘酢漬けはこの時期に必ず作ります。この漬け汁はまたすごく美味しいです。色々な料理に使えますので、重宝しております。この漬け汁を少し加えることで、一気にアジアン風に変わり、味に変化をもたらしてくれます。なければ、もちろん入れなくても美味しい炒め物ができますので、大丈夫です。
出来上がりです!