症例紹介:続発性無月経
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
今までちゃんとした生理があったにもかかわらず、突然こなくなったケースを続発性無月経と言います。生理はなく、妊娠も期待できないため、今後妊娠したい女性にとって大きな問題になります。また、妊娠だけでなく、その背後に子宮、卵巣の病気、甲状腺の病気などが隠されている可能性もありますので、早めに対処したほうがいいです。もちろん、妊娠中、哺乳期に生理が止まるのは正常です。
患者さん:20代女性(Mさん)
経過及び治療結果:
続発性無月経になって、既に三年間が過ぎました。以前婦人科で一通りの検査を受け、原因は見つかりません。漢方専門の薬局で処方された漢方も前から飲んでいます。甲状腺の検査はA病院でしたところ、ホルモンである合成T4製剤が処方され飲みましたが、生理はやはりこないため、B病院で再度甲状腺検査をしたら、甲状腺機能低下症が否定され、合成T4製剤の服用を直ちに停止しました(服薬の間、肝機能が悪くなったこともありました)。B病院にセカンドオピニオンで行く前にMさんは初診(2021年9月)で来られました。
私の診断は「気血不足」、特に「脾陽虚」による「閉経」です。
A病院での血液検査データを見せてくださり、甲状腺機能低下症ではなく、栄養が体にきちんと吸収できていないため、ホルモン(T3)の血中レベルが低くなったと考えていました。栄養が体にきちんと吸収されない原因は「脾気虚」ですので、鍼治療の一番の目的はまずこの状態を改善することから始まります。
二回の鍼治療後、生理がきました。その後、ほぼ周期的に生理がくるようになりました。日数はまだ1-2日程度、出血量も少ないですが、現在二週間に一回の治療で継続中です。Mさんには、「頑張って、体重を3キロ増やしましょうね」という話をしながら、鍼治療だけでなく、食事、運動の面からもアプローチしています。
紫陽花のつぼみでしょうか。梅雨は苦手ですが、紫陽花は大好きです。
新緑の森も大好きです。