症例紹介:メニエール病
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
最近の症例の一つに、メニエール病の鍼灸治療をご紹介いたします。
メニエール病はよく皆様が普段耳にする病名の一つです。激しいめまい、吐き気、難聴、耳鳴りなどが主な症状です。原因は内耳のリンパ水腫(むくみ)だと言われ、しかし、どうしてリンパ水腫が起こるのか、その原因は不明です。心身の疲れ、性格、不規則な生活などがその背後にあるのではないかという見方もあります。発作時間が比較的長く、再発や耳の機能低下の可能性があり、治療が難しいケースも中にはあります。
患者さん:40代女性
経過及び治療結果:
Aさんは病院で検査してもらった結果、メニエール病という診断名をもらいました。すぐに対症療法の利尿剤、血流促進薬、漢方薬が処方され飲み始めましたが、しばらく経って少し改善されたものの、まだめまいの症状が続き、いつ襲ってくるかわからないため、仕事を辞めてしまい、気分も優れません。薬以外に、鍼灸でも試してみようと考え始め、うちの治療院に来られました。初診で目立った症状はめまい、耳の閉塞感、胃の消化不良、睡眠が浅いといったところです。Aさんの言葉、「このめまい、一生治らないものでしょうか」は印象に残りました。Aさんはこの言葉通り、メニエール病を克服する自信はこの時、持っていなかったことでしょう。
東洋医学的診断は、「気血不足」からきた「肝陽化風」による「眩暈」(=めまい)です。
二週間に一度の治療で、二回の治療を終えた時点で、めまいが止まり、耳の閉塞感も感じなくなりました。一回目の治療で胃の不快感も気にならなくなりました。三回目の治療にいらっしゃる時に、めまいはなくなったため、気持ちはかなり落ち着きを取り戻しました。が、時々頭痛を感じるようになり、まだ仕事を探す自信はなくて、気分は晴れないのようなことをおっしゃいました。Aさんのメニエール病の根本的な原因は「気血不足」にあるため、これを解決しない限り、いずれまた問題になります。日常生活の注意点(栄養、睡眠、運動、ストレスとの付き合い方)をお話させていただき、4回目の鍼灸からは月に一度のペースでしばらく一緒に体力作り、気持ちの持ちようなどについて取り組んでいきます。
今日は滝のそばでたっぷりリフレッシュしてきました。
新緑がいいですね!