夏こそ熱いスープを:野菜とスペアリブの抗活性酸素スープ
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
今日は休みで、昨夜から今夜の夕飯スープの準備をしておきました。スーパーで調達したスペアリブ(国産豚肉)を塩とお酒(ワインやビールでもいいです)で漬け込んで冷蔵で一晩。今朝下茹でした後に、お肉に入っている余分な脂肪分などを取り除き、味付けしたものを高圧鍋で45分ほどまず煮ます。その後に、野菜たちを別の大きな鍋で煮込み、スペアリブを煮たスープを足しつつ、3時間ほど弱火でじっくり煮込みます。
大量の野菜をじっくり煮込めば、野菜の細胞に入った栄養分がスープに溶け込み始め、スープごといただけば、免疫力・抗酸化機能・解毒機能が高まります。野菜の栄養分の代表はSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)で、体内でも合成されますが、過労(激しい運動を含む)、ストレス、加齢、良くない生活習慣等で合成量が減り、そこで過剰な活性酸素が発生すると、過剰な分を取り除けずに長期化すれば、体内の慢性炎症が続き、やがて悪性腫瘍(がん)、動脈硬化などの生活習慣病、内臓疾患につながっていきます。活性酸素は外部から侵入してきたウィルスや細胞などを攻撃してくれる、元々我々の健康に必要不可欠なものですが、過剰になってしまうと、自分の健康な細胞も攻撃し始めるため、過剰な分を除去する必要がそこで出てきます。
SODをはじめとする活性酸素を除去してくれる酵素たちの主成分はたんぱく質です。ですので、野菜だけでなく、良質なたんぱく質も一緒に摂ります。今日は骨ごとスペアリブを煮込み、カルシウムをより効率的に摂るために、スペアリブを煮る時に、酸味のある柚子果汁(高知産)も少し加えます。
スープはトマトベースです。野菜はトマト、じんじん、セロリー、玉ねぎ、キャベツ、ジャガイモがメインです。そして、東西問わず好きなハーブをかなり入れます(トマトベースの味を邪魔しない程度の量ですが)。例えば、今日入れたのは:生姜、にんにく、赤紫蘇(細かく刻み)、乾燥したタイム、オレガノ、ウコン、ローリエ、カルダモン、クローブ、コリアンダー、パセリ、バジル、黒コショウ、山椒。少量ずつですので、本来のスープの味を変えることはありませんし、逆に味に変化と多様性を持たせ、もっと豊かで楽しい味になります。
新型コロナウィルスやほかの感染症だけでなく、悪性腫瘍などの生活習慣病の予防にもお好きな材料を使ったスープを日頃から飲む習慣があるといいと思います。今日の食材はすべて近所のスーパーで調達し、少ない予算で普通に食べて、病気を予防しましょう。
先週、生活習慣病予防のために治療院に長年通われている患者さんに、「昨日初めてホームページ(ブログ)を見たよ、お料理がたくさんあるね!」と言われました。なぜ、一見鍼灸による病気の治療となんの関係もなさそうな料理をブログに載せるのか?そうです、鍼灸医学が属している東洋医学という大きな医学体系にはそもそも、紀元前から病気の治療だけでなく、病気の予防を理論体系の大きな柱にしており、病気予防のための 鍼灸治療、食養生(今でいう栄養食事)、導引按蹻(今でいう運動、呼吸法を重要視します)、養心(今でいう精神的なストレスへの対処)の重要性を教えていたのです。つまり、東洋医学には、食事、運動、抗ストレスなどの生活指導は最初から組み込まれているのです。大きな病気になってから、「大変だろうがなんとか治療してみましょう」じゃ、もう遅いと考えております。病気になる前に、その病気にならないように先手を打つのが東洋医学の大きな特徴の一つです。
圧力鍋で45分間煮た豚スペアリブです。お肉は骨から離脱するぐらいとろけそうな柔らかさになっています。白い脂肪の部分はほぼ、前処理の段階で取り除かれたため、この肉汁はあっさりしていて、お肉のうまみは非常に濃いです。生姜、にんにく、ローリエ、日本酒、赤ワイン、柚子果汁、ハーブ焼き塩、胡椒、山椒、醤油などの調味料が最初から入れました。
既に2時間煮込んだところに、ころころジャガイモを最後に入れました。これからまた極弱火で1時間煮ます。