六月の養生法
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
五月から既に30℃超えの日は多くて、熱中症が出始めました。去年の夏はサバイバルでしたが、今年はどうでしょうか(平年並みかやや低い気温という予報をテレビで見ましたが)。さて六月には、二十四節気の「芒種」と「夏至」があります。「芒種」は文字通り、農作物を植える境目の時期を指し、なるべく「芒種」の前に植えるようにしたほうが良いとされていますが、種まき自体は実際もっと早い時期に行われます。「夏至」以後は、気温も湿度も上昇しはじめ、いよいよこの先は蒸し暑い、本格的な夏の到来です。
6月6 日(木):芒種
6月10日(月):時の記念日
6月11日(火):入梅
6月22日(土):夏至
6月になると、多くの地域で梅雨入りとなり、曇り空や雨の日が増えてきます。梅雨が格別にお好きな方を除き、人の心も曇り空になりがちです。最近「六月病」という言葉も出てきました。先月のブログ(5/19、「どうして鍼灸は効くの(14)?」)で「病因論」の「外因」を書かせて頂きました。梅雨の時期は湿度が高くて、気温も高いため、東洋医学でいう「湿邪」と「暑邪」に影響されやすいです。人は疲れやすく、頭がぼーとして時々めまい、動悸、息切れ、睡眠不足、やる気が出ない等の症状が増えてきます。
悩み事を抱えず、ストレスをなるべく発散させましょう。睡眠に関しては、夜少し遅めに寝てもかまいませんが、朝はなるべく早起きするようお勧めします。また非常に疲れが溜まった日は、20分から30分のお昼寝が疲労回復に役立ち、東洋医学でいう「気血運行」、「順応陽盛」に良いからです。ただし、昼寝すると夜眠れなくなる方は昼寝を控えるか、寝ないで体だけを横にして骨休め程度にすればいいと思います。
東洋医学で言う五臓六腑の「脾胃」は「湿邪」に弱いという性質があります。「湿邪」は特に消化器系のトラブルを引起しやすいです。例えば、口の中が苦い、舌の苔はネバネバして気持ちが悪い、胃もたれ、ちょっと食べたらすぐにお腹がいっぱいになってしまう、排便があってもすっきりしない、残便感があるなどです。また、そんなに痛くはないが、膝関節や腰、足の太もも、ふくらはぎが重だるいという原因にもなります。
六月は「健脾益気」の食材、例えば豚肉、山芋などを組み合わせて、ご飯が進むおかずをご紹介いたします。このおかずはご飯の上に載せてどんぶりにしても美味しくいただけます。
豚肉、エリンギ、山芋の炒め物
材 料:
豚肩ロース肉、エリンギ、山芋、ピーマン、ねぎ、生姜、にんにく、ケチャップ、豆板醤、醤油、塩、山椒(或いは胡椒)、胡麻油
作り方:
①豚肉、エリンギ、山芋、ピーマンは同じ大きさのサイコロ状に切ります。大きさは食べやすいよう調整していただければと思います。
②ねぎ、生姜、にんにくはみじん切りにします。
③鍋にお湯を沸かし、切った山芋を入れ、3分間湯通しします。これは山芋のぬめりを取るためです。
④フライパンにサラダ油を少し入れ、まず豚肉を炒めます。表面の色が少し白くなったら、豆板醤を入れ全体に混ぜ、更に②を入れ薬味の香ばしい匂いが出るまで炒めます。
⑤④にケチャップを入れ全体を混ぜながら炒めます。
⑥⑤にエリンギと山芋の順番に入れ、醤油、塩、山椒で調味します。
⑦お湯をかけ、五分ほど煮込みます。どんぶりで召し上がりたい方は少し多めにお湯を入れてください(同時に醤油ももう少し入れたほうがいいと思います)。
⑧⑦にピーマンを入れ、手早く全体を混ぜながら炒め、胡麻油を回し入れてから、出来上がりです。
どんぶりにしたい方は調味料を少し多めに用意したほうがいいです。
粘りをとるため、まず山芋を3分間湯通しします。
まず豚肉から炒め、お肉の色が少し変わったら豆板醤を入れ、絡めながら炒めます。
中華にケチャップは珍しいですが、色と味の両方が深さが増しますので、少し入れてみました。ケチャップの好きな方はもっと多めに入れてもいいでしょう。
できたら、水ではなく、お湯を使いましょう。どんぶりにしたい方はここでお湯も醤油などの調味料も少し多めにしたほうが汁が白いご飯によく絡み、もっと美味しくなります。
出来上がりました!