どうして鍼灸は効くの(11)? →新しいシリーズを始めます。
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
鍼灸は医学です。臨床において鍼灸は確実な治療効果を得ております。一方で、ご存知の通り、鍼灸理論は東洋医学の一部で、体系的な医学バックボーンを持っておりますが、東洋医学の哲学思想、人文的理念、学術用語は一般の患者さんにとって、容易に理解できるものではありません。私達鍼灸師は毎日の臨床において、東洋医学用語だけを使い患者さんと対話すると、時には誤解を招いてしまいます。これは既に西洋医学の解剖学的思想や用語が世間一般的に深く浸透しているためです。目に見えないツボや経絡、五臓六腑の機能よりも、実際に見える神経、免疫細胞、血流、臓器そのものの存在が直感的にわかりやすいのは言うまでもありません。
そこでこのシリーズはあえて、西洋医学の基礎理論・用語を使って、鍼灸が効く仕組みを具体的に説明しております。今まで10回にわたり、痛みとストレスに対する鍼灸の治療効果の医学的根拠を示してきました。来月からの新シリーズでは、鍼灸の基礎知識も含めより細かく、そして体系的にお伝えできたらと思います。
鍼灸の発祥地である中国において、東洋医学と西洋医学両方の知識を持つ中医薬大学を卒業した専門医たちは、政府主導の国家プロジェクトの下、最先端の医療機器と西洋医学の研究手段を使い、「どうして鍼灸が効くのか」について、既に分子レベルまで解明しつつあります。当治療院は長い歳月をかけて、これら膨大な研究結果と医学情報を整理・分類し、このたび、鍼灸の治療効果を裏付ける医学的根拠をまとめました。鍼灸のメカニズムを解明するため、必然的にわかりづらい専門用語を多用することになりますが、ご理解いただければと思います。
なお、このシリーズの内容は当治療院の許諾を得ないで無断で複製・転載した場合、当治療院(=作者)の著作権侵害になりますので、固く禁じます。