三月の養生法
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
三月には二十四節気の「啓蟄」と「春分」があります。「啓蟄」は春雷が鳴り始め、虫たちが驚く様子を表しています。あともう少しで冬眠中の動物たちが目を覚まします。「春分」は春という季節は既に半分まで来ているということですが、まだ気温の低い日はありますので、二月同様、保温と保湿には気をつけましょう。花粉症、アレルギー性咳喘息などのアレルギー疾患の方は特に食事、睡眠、ストレス解消に気を配り、予防できるようにしましょう。
3月 5日(日):啓蟄
3月20日(月):春分
また、
3月 3日(金):桃の節句(ひな祭り)
3月 9日(木):世界腎臓デー
3月17日(金):春の彼岸入(ぼた餅)
東洋医学では、春は「五臓」の「肝」に対応しているため、「肝」の養生を粗末にしてしまうと、「肝」を傷めるだけでなく、もう一つ五臓の「脾」も同時に傷めてしまいます。なぜなら、「肝克脾」、「肝脾不和」、つまり「肝」の不調は「脾」の不調を引き起こしてしまうという考え方をしているためです。
「2月の養生法」では、「肝」の「疏泄」作用に問題が出ると、イライラ、不眠などの自律神経症状、抑うつ状態、胃腸の不調が生じてしまうと、書かせていただきましたが、その理由はこの「肝脾不和」からきております。
今月は「大豆もやしとタラのピリ辛スープ」を紹介したいと思います。
東洋医学最古の医学書「皇帝内経」は春について、こういう記述があります:春三月、此謂発陳。春の三ヶ月は、万物が古いものを推し開いて、新しいものを出す季節です。この時期に発芽する春芽を食するのは、体の陽気の生発を助け、「肝」の機能を養います。よくスーパーで見かけるのは緑豆もやしと大豆もやしがありますが、今月は大豆もやしを選びます。また、消化器系(東洋医学でいう脾・胃・大腸)を整える白菜、豆腐、しょうが、にんにくも使い、美味しいスープを作ります。更に食べるラー油を加えたら、ご飯が進みますよ(^-^)。
材 料:タラ、大豆もやし、白菜、豆腐、しいたけ、生姜、にんにく、食べるラー油、三つ葉(仕上げ用)
作り方:
①タラを食べやすい大きさに切り、お酒、塩、こしょうで下味をつけておきます。
②ほかの食材も食べやすい大きさに切ります。
③生姜は千切り、にんにくは薄切りにします。
④鍋に薄く油を敷き、生姜、にんにく、しいたけ、大豆もやしの順に炒めます。
⑤香りが出ましたら、水(水の代わりに、中華スープでもいいです)を入れ、一煮立ちしたら、白菜、豆腐を入れます。醤油、塩、オイスターソース、こしょうで味付けします。
⑥しばらく煮たら、付け込んでおいたタラを丁寧にスープに入れます。
⑦すべての材料に火が通ったら、食べるラー油(お好みの量)を入れ、最後に胡麻油を少量回し入れ、出来上がりです。
⑧お皿に盛り付けたら、切っておいた三つ葉をのせます。