うちはがん家系で、今からがんを予防したいが、鍼灸でできることはあるの?
日本人の2人に1人が発症すると言われているがん、その予防は何より大事です。1992年当院設立以来、治療、予防、健康増進のために定期的に通い続けている多くの患者様の中に、がん、虚血性心疾患、糖尿病などの生活習慣病に新たにかかった方は一人もおられません。当院は長年、病気治療と同時に、必ずこのような生活習慣病に代表されるような病気の予防治療と養生法指導も一緒に行う、という独自な治療方式を実践してまいりました。今はもちろん、長い将来にわたり患者様の健康のためにいいと判断したことなら、様々な努力を惜しみませんし、それは医療者としての良心と責任でもあると考えるからです。
東洋医学では、1171年に出版された『衛済宝書』で、既に“癌”に言及しており、現代鍼灸においても様々な試みが臨床的に行われてきました。また当院では、西洋医学の基礎理論も融合した治療方式を取り入れています。がんの予防が一番大事であることは言うまでもありませんが、既にがんと診断され、病院で放射線治療や化学療法を受けている患者様に対しては、放射線・抗がん剤の副作用を緩和する治療や生活指導等を重点的に行っております。