ご自宅でツボ押し④:白内障
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
一年前から白内障の手術をする患者さんや飛蚊症を訴える患者さんが増えてきました。
白内障は年齢と共に増え、目の老化現象で、80代に入ればほぼ100%白内障になると言われます。ただ、最近若い方の発症も見られます。また、老化以外の危険因子、例えば糖尿病やアトピー性皮膚炎なども考慮に入れ治療する必要があります。
症状に関しては、目の水晶体が白く濁ることで、ものが白くかすむように見えたり、光がまぶしく感じたりします。治療は手術が有効で、ほとんど痛みもなく、日帰りできるケースが多いです。ただし、術後のケア(目薬、入浴・洗顔・洗髪の制限)がついてきます。
症状は人により程度は様々で、また生活様式により手術までする必要がないと考える方も多いでしょう。将来手術したくない方、不快な症状が出るのを少しでも遅らせたい方、目の健康状態を長く持たせるために、一つ良いツボがあります、「睛明」です。このツボは白内障だけでなく、緑内障、角膜炎、目の疲れ、ドライアイ、目の奥の痛みと腫脹感覚、視力低下など目に関わる複数の病気の予防効果があり、子供の近視予防に特に良いです。
【ツボの場所】
「睛明」は「足の太陽膀胱経」にある最初のツボです。下図にあるように、このツボは左右二つ対になっており、目の内眼角の内上方一分(=約3ミリメートル)の陥凹部にあります。このツボのあるところに、西洋医学の解剖学でいう、眼神経(=三叉神経第一枝)、顔面神経の側頭枝・頬骨枝が分布しております。
【ツボの押し方】
①両手の爪が長い時は通常の長さに切り、両手をきれいに洗ってください。
②両手で押す場合:両手の人差し指の指先(爪を立てない)を使い、優しく内眼角のわずか内上方に骨の凹んでいるところを探し、探し当てたら、そのまま指先をツボの上を押して離して、これを1回とし、30回をやりましょう。
③片手で押す場合:利き手の人差し指と親指の指先(爪を立てない)で左右の「睛明」を上から押して離して、これを1回とし、こちらも30回をやりましょう。
④30回を1セットとし、一日は2-3セットをやりましょう。
「睛明」は東洋医学的には、熱(炎症)と局所に留まる濁を取り除く効用があり、上記目の病気だけでなく、不安・不眠のような精神症状、意外にも急性腰痛にも効きます。目が先に不快感があり、それから頭痛やめまいになりがちな方も普段このツボを押したほうがこういった症状の予防にいいと思います。