十月の養生法

こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。

早いもので、もう十月になりました。今年の紅葉に期待しています、治療院から近い公園にも長い間行ってなくて、そろそろ一度出かけたいところです。

十月には二十四節気の「寒露」と「霜降」があります。文字通り、寒気は少しずつ強くなり、衣替えの季節です。今年は、

１０月　８日（木）：寒露
１０月２３日（金）：霜降、化学の日

また、
１０月　１日（木）：十五夜、中秋の名月、コーヒーの日
１０月　２日（金）：満月、望遠鏡の日
１０月１３日（火）：豆の日
１０月２０日（火）：秋の土用入
１０月２９日（木）：十三夜

東洋医学では、秋冬は体内の陽気が収斂し、「陰精を養う」べきだと考えます。先月と同様に、もし悲観になるようなことがあっても、なるべく楽しいことを一つ見つけ、気分転換を図りましょう。或いは、逆に思いっきり人のいないところで泣くのもいいでしょう。「泣く」ことは「笑う」ことと同じように健康に大切です。泣けば、β-エンドルフィンが分泌され、鎮痛やリラックス効果が得られます。また、ストレスホルモンであるコルチゾールも多少ですが、涙と一緒に流されるため、免疫力が上がります。たまには、思いっきり泣いて、気分をすっきりさせるのもいいですね。

悲しい気分と同様、この時期の乾燥も体の陰精を消耗し、五臓六腑の「肺」によくないと考えます。”金秋之時、燥気当令”という言葉があります。「肺気」が低下すると、痰が絡みやすくなり、せき、喉の痛み、嗄れ声などの不調が出てきます。また、「肺気」と関係深い皮膚の病気もこの時期からひどくなることがあり、たとえばアトピー性皮膚炎などです。

水分補給（一回100ml以下、一日何回も飲んでください。喉の渇きを自覚しなくてもです）を忘れずに、辛い食べ物がお好きな方は多食しないようにお願いします。

今月は栗と鶏肉の混ぜご飯を作ります。喉が渇きやすい、胃弱、慢性疲労、体がむくみやすいなどの症状にはよいとされ、なにより、今が旬の栗を使いますので、特に秋の栗をお待ちかねの方にはたまらない美味しさです。

栗と鶏肉の混ぜご飯

材　料：生栗、鶏もも肉

作り方：
①前日夜に、鶏もも肉を食べやすい大きさに切り、下味をつけます。お好きな味でいいですが、私は醤油、お酒、砂糖、みりん、オイスターソース、胡椒を使いました。これを冷蔵庫に入れ、翌日に使います。

②翌日朝①を鍋に移し火にかけます。味見をしながら（少し味が濃いほうが美味しくご飯を炊けます。また甘辛がお好きな方は砂糖かみりんを少し多めに入れてください）、スープの色が濃くなるまでお肉を煮ます。

③このまま②の粗熱を取り、再び冷蔵庫に入れ、更に鶏肉に味をしみ込ませます。

④生栗のとがったいるところに十字の切込みを入れ、圧力鍋で３分間だけ加圧します。これで渋皮まで簡単に剥けます。

⑤③を冷蔵庫から取り出し、お肉とスープを分離し、スープだけでお米を炊きます。もしスープの量が足りない場合、お水を足しくください。

⑥⑤のスープを入れたお米の上に④で剥いた栗を入れ、これで不通に炊飯します。

⑦炊飯が終われば、⑤で分離した鶏肉を栗ご飯の上に入れ、栗の形が崩れないように軽く混ぜます。これでできあがります。とても美味しいですので、少し手間がかかるかもしれませんが、その価値はあると思います。

　前日の夜にお肉の下味をつけます。

　翌日まずお肉を煮ます。

　スープの味を見ながら、味と色が濃くなるまで煮ます。その後冷蔵庫で冷やし、スープの味をお肉にしみ込ませます。私は５時間ぐらい置きました。

　冷蔵庫から取り出したら、お肉とスープを分離します。スープでお米を炊きます。

　これは圧力鍋で３分間加圧した後の栗です。加圧前に栗に十字の切込みを入れます。

　これでより簡単に渋皮まで剥けます。

　鶏を煮たスープでお米を炊きます。剥いた栗を一緒に炊きます。

　炊きあがった直後です。お米は栗と鶏スープの色に染まりました。

　鶏肉を上に入れます。もう少し蒸します。

　トマト卵スープなどと一緒に。

　体が喜ぶ美味しさです。