どうして鍼灸は効くの(6)? →鍼鎮痛⑥:下行性痛覚抑制系
2017年02月14日 公開
こんにちは。渋谷区幡ヶ谷の胡鍼灸治療院です。
「どうして鍼灸は効くの?」シリーズでは、わかりやすくするため、なるべく西洋医学の用語・基礎理論を使って、具体的に鍼灸の効く仕組みを説明していきたいと思います。
シリーズの前回(「鍼鎮痛⑤:内因性オピオイドとその受容体」)では、内因性オピオイドと鍼麻酔(鍼鎮痛)の関係について書かせていただきました。この内因性オピオイドが関連するもう一つの鍼鎮痛メカニズムは「下行性痛覚抑制系」です。
皮膚に分布するポリモーダル受容器が鍼灸からの刺激を受取り、下行性痛覚抑制系を賦活できることがわかっています。脳にある延髄から脊髄後側索を下行する神経伝達路が脊髄後角に到達し、脊髄後角で患者さんを苦しめている痛みを伝える求心性線維が脳まで伝達するのを遮断し、脳が痛みを感じさせなくするのです。
余談ですが、下行性痛覚抑制系は主に以下の二つの下行路があります:
①セロトニン作動性経路:延髄の大縫線核から脊髄後角まで下行します。
②ノルアドレナリン作動性経路:延髄の傍巨大細胞網様核から脊髄後角まで下行します。
今朝暖かいおそばが朝食でした。胃に負担の少ない鳥胸肉とたまごが朝食に貴重な食材です。甲州街道を挟んで、治療院の向かい側にスーパーがあって、最近そこで買う「信州戸隠 蕎麦通の更科八割」というおそばにハマっちゃっています(^-^)。